会社員を辞めれば自由になれると思っていた。自営業を続けて分かった本当の自由

仕事・キャリア

私は25歳の頃、会社員を辞めて独立しました。

理由は単純で、

一生雇われて働くのは無理だ

と思ったからです。

当時勤めていた会社は、求人広告の営業会社でした。

朝7時半頃から働き始め、帰るのは23時頃。

そんな日も珍しくありませんでした。

しかも、私が入社して2年目の頃にリーマンショックが起こりました。

景気が悪くなり、多くの企業が採用を控えるようになりました。

求人広告を売る仕事をしているこちらからすると、

「求人広告を出したい会社そのものが減っている」

という状況です。

それでも当然、会社から求められる売上目標がなくなるわけではありません。

世の中の状況が悪くても、

売上を作らなければならない。

目標を達成できなければ、帰りにくい雰囲気もありました。

当時の私は、

こんな生活を何十年も続けるなんて無理だ

と本気で思っていました。

平日のほとんどを苦痛な場所で過ごす人生が嫌だった

仕事内容そのものより、私は毎日長い時間を苦痛な空間で過ごすことに耐えられませんでした。

平日は朝から夜まで会社。

家に帰ったら寝る。

また朝になったら会社へ行く。

自分の人生なのに、

自分の時間を自分で決められない。

その感覚がとても苦しかったです。

もし当時働いていた会社が普通の労働環境だったら、

私は独立しようと思わなかったかもしれません。

残業もそれほど多くなく、

職場の雰囲気もよく、

給料も安定している。

そんな会社だったら、会社員という生き方を続けていた可能性もあります。

でも当時の私は、

会社員=自由がない

という印象を強く持つようになりました。

だから独立しました。

独立すれば自由になれると思っていた

独立する前の私は、

自営業になれば自由になれると思っていました。

何時に起きてもいい。

何時から働いてもいい。

自分がやりたい仕事を選べる。

嫌な上司もいない。

嫌な仕事なら断ればいい。

ものすごく魅力的に見えました。

実際、その部分は本当でした。

独立してから、誰かに

「これをやれ」

と言われることはかなり減りました。

上司もいません。

仕事のやり方も自分で決められます。

良くも悪くも、怒られることも少なくなりました。

仕事が嫌なら別の事業を考えることもできます。

これは会社員時代にはなかった自由です。

ただし、自営業には別の責任があった

一方で、独立してみて初めて分かったこともあります。

会社員時代は、会社そのものを維持する責任はありませんでした。

税金のことも、会社が対応してくれます。

大きなトラブルが起きても、最終的には会社があります。

売上が悪くても、すぐに翌月の給料がゼロになるわけではありません。

でも自営業になると違います。

売上。

税金。

お客様への対応。

取引先との問題。

従業員。

資金繰り。

商品のトラブル。

すべて最終的には自分のところに返ってきます。

会社員時代には上司がいました。

独立してからは、

最後に責任を取ってくれる人がいなくなりました。

自分が一番上だからです。

会社が大きくなるほど責任も増えていった

最初は自分一人だけの問題でした。

売上がなくても、自分の収入が減るだけです。

失敗しても自分が困るだけ。

ところが会社が少しずつ大きくなると、状況が変わります。

従業員が増える。

お客様が増える。

扱う商品が増える。

事業が増える。

そうすると、責任も増えます。

売上が落ちたらどうするのか。

従業員の給料は払えるのか。

トラブルが起きたら誰が対応するのか。

当然、最終的には自分です。

自営業は自由だと思っていましたが、

会社が大きくなるほど、

別の意味で身動きが取りにくくなる

ことに気づきました。

会社員は「会社に縛られる不自由」

会社員時代の私が一番嫌だったのは、

自分の時間を自分で決められないことでした。

何時に出勤するのか。

何時まで働くのか。

何をするのか。

誰と働くのか。

多くのことが自分では決められませんでした。

もちろん、会社員にもさまざまな働き方があります。

私が経験した会社がかなり極端だった部分もあります。

それでも当時の私は、

会社に時間を拘束される不自由

を強く感じていました。

自営業は「仕事から逃げられない不自由」

ところが、自営業になって分かったことがあります。

自営業には、

仕事から完全に離れにくい不自由

があります。

休日でも売上のことを考えます。

旅行に行っていても、

「何かトラブルが起きていないかな」

と気になります。

夜ベッドに入っても、

次の事業のことを考えてしまいます。

今日は休もうと思っていても、

「この仕事だけやっておこう」

とパソコンを開いてしまいます。

会社員なら、退勤して会社を出れば仕事から離れられる人も多いと思います。

でも自分で会社を経営していると、

会社が頭の中についてきます。

会社員時代は、

会社に行かなければいけないことが苦痛でした。

自営業になったら、

会社に行っていなくても仕事をしている

状態になりました。

これは独立する前には想像していませんでした。

「自由=何もしなくていい」ではなかった

若い頃の私は、

自由というものを、

「誰にも指示されず、好きなように生きること」

だと思っていました。

でも今は少し違います。

自営業の自由は、

好きなことだけできる自由ではありません。

自分で何をするか決める。

その代わり、

その選択の結果も自分で引き受ける。

それが自由なのだと思います。

新しい事業を始める自由があります。

でも失敗した時の責任も自分です。

人を雇う自由があります。

でも給料を払い続ける責任もあります。

仕事を休む自由があります。

でも休んだ結果、仕事が遅れても誰かのせいにはできません。

自由と責任はセットです。

独立して長く仕事をしてきて、それがようやく分かりました。

それでも私は会社員には戻りたくない

ここまで書くと、

「では独立しなければよかったのか」

と思われるかもしれません。

私はそうは思っていません。

今でも、会社員に戻りたいとは思いません。

なぜなら私は、

仕事を通して自分がやりたいことを実現したい

からです。

自分で事業を作る。

自分で収益を作る。

そのお金で、自分が大切だと思う活動をする。

新しいことを試す。

失敗したら修正する。

そういう生き方が自分には合っています。

大変なことも多いですが、

誰かに決められた人生より、

自分で選んだ結果に悩んでいる今の方が納得できます。

売上を増やすことが自由ではない

若い頃の私は、

会社の売上が増えれば増えるほど自由になると思っていました。

でも実際には、必ずしもそうではありませんでした。

売上を増やすために、

人を増やす。

事業を増やす。

設備を増やす。

固定費を増やす。

すると、今度はそれを維持するために働かなければいけません。

場合によっては、

売上が小さかった頃より自由時間が減ることさえあります。

だから最近は、

売上の大きさ=自由の大きさではない

と考えるようになりました。

今の私にとっての「本当の自由」

今の私が欲しいのは、

何もしなくていい人生ではありません。

仕事そのものは好きです。

これからも仕事は続けたいと思っています。

ただ、

今日は仕事をしたい。

今日は休みたい。

この事業は続けたい。

この仕事はやめたい。

そういうことを、

自分自身で選べる余裕がある状態

を作りたいと思っています。

売上を最大化する。

会社を最大化する。

従業員を増やす。

それだけが成功ではありません。

自分が使える時間を増やす。

自分で働く時間を選ぶ。

やりたい仕事だけを残していく。

これも会社経営の目的でいいはずです。

自由になるために独立して、自由について考えるようになった

会社員時代の私は、

独立すれば自由になれると思っていました。

実際に手に入った自由もあります。

そして独立したからこそ背負った不自由もあります。

今なら、

どちらの働き方にも自由と不自由がある

と分かります。

大切なのは、

どちらが正しいかではなく、

自分がどの不自由なら受け入れられるか

なのかもしれません。

私は、

誰かに時間を決められる不自由より、

自分で選んだ仕事の責任を背負う方を選びました。

そしてこれからは、

ただ会社を大きくするのではなく、

自分の時間を自分で選べる会社

を作っていきたいと思っています。

それが今の私にとっての、本当の自由です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました